第302号 2005/09/04 聖霊降臨後第16主日 アヴェ・マリア! 兄弟姉妹の皆様、お元気ですか。 9月3日は、聖ピオ十世会の第一の守護者である聖ピオ10世教皇の祝日でした。そこで、今回は、聖ピオ十世会関係のニュースを中心にお送りしたいと思います。 ニューオリンズ(アメリカ)のハリケーンによる水害聖ピオ十世会のアメリカ管区は、ルイジアナ州にあるニューオリンズ、ケナーにある私たちの聖堂が大きな被害に遭いました。アメリカ管区ではこの聖堂とその信徒の方々を助けるために献金を募っています。 聖ピオ十世会の元アメリカ人神学生と、フィリピンにいるアメリカ人司祭のレスター神父様(ルイジアナ州のご出身)の話によると、ニューオリンズはハリケーンで完全に失われてしまったようです。洪水は二階建ての家の屋根を越えたところもあり、ものすごい勢いで水が都市を沈めてしまったそうです。元神学生の働いていた事務所のビルは六階建てでしたが無くなってしまいました。時速236マイルの強風のために、136フィートの水の高い壁ができたそうです。三日間の間、水も食料も電気も何もない状態が続いたそうです。それでも、ハリケーンの勢力はニューオリンズに来る前には二分の一に減少していたそうです。それでもこの被害ですから、もしハリケーンがそのまま勢力を保ったまま来ていたらどれほどの災害だったか分かりません。 私たちは、自然の力に比べれば、ひとたまりもありません。そしてこの自然は天主に従っているのですから、もし私たちの主イエズス・キリストが私たちを憐れみ給わなければ、私たちをその力によって罰し給うのはいとも容易いことに違いありません。 私たちは、ルイジアナのために、特に被災者の方々のために、アメリカの人びとのために、祈りをお捧げ致しましょう。 ◎ いったい何故、ニューオリンズがそのような天災に遭ったのでしょうか? かつてニューオリンズは、非常にカトリック人口が多い都市だったそうです。しかし、その都市が頽廃と淫乱に身を任せるままに落ちてしまっていました。例えばハリケーンのために今年は開催できなかったようですが「頽廃の祭り デカダンス・フェスティバル」が毎年行われ、10万人がそれに参加するのだそうです。 そのパーティーでは、「マニラの eそよ風」にはとても書くことの出来ないような罪が公に公衆の面前で犯されるのだそうです。 今回のハリケーンは、それを止めさせようとする天からの警告だったのでしょうか? ソドマとゴモラの史実を思い出させます。 至聖なるイエズスの聖心よ、我らを憐れみ給え! ファチマのニュース◎ 聖ピオ十世会は、2004年5月5日にファチマのチャペルで公式許可をもってなされたヒンドゥー教の儀式による涜聖を償うために、2005年8月にファチマへの巡礼を行いました。 これについて詳しくは「マニラの eそよ風」 271号と「マニラの eそよ風」 298号をご覧下さい。 ◎ カトリック・ファミリー・ニュースの報告によると、ヒンドゥー教徒らをにこやかに受け入れたファチマでは、カトリック聖伝の巡礼団に対しては敵意を丸出しにして劇的だったそうです。 前々から当局からは正式な許可を得ていたにもかかわらず、私たちの進入を妨害するためのバリケード。私たちはただ単にロザリオの祈りを跪いて唱えていただけなのに、聖堂で掃除機での掃除。ロザリオの祈りをする2000の巡礼団をよそに、マイクを持つ2名のシスターはポルトガル語の歌を歌い出し、ついにはファチマの10000人以上のための音響設備はがんがんとスピーカーで音楽を流しだす。
聖伝の信徒の方々は、隣の人のロザリオの声も聞こえなかったほどだそうです。しかし、私たちは、ますます勇気を出し、声を大きくし、立ち上がってロザリオの祈りを唱え続け、なすべき償いのわざは全て計画通り成し遂げました。天主に感謝!
◎ ファチマの巡礼の写真が次のサイトにもあります。 ◎ ファチマとローマで同時に 聖ピオ十世会は8月22日午後2時から償いの儀式をファチマのカペリナ(小聖堂)で開始しましたが、はやり8月22日午後2時にアンツィオを震源とするマグニチュード4.7の地震がローマを揺らしたと報道がありました。これは単なる偶然の一致だったのでしょうか? ポルトガルではその8月22日午後には、大きな山火事で空には薄暗い煙が立ちこめていました。ファチマでは、太陽はその雲のためにまだ日は高かったにもかかわらず赤くなり、空からは灰が落ちてきたそうです。ポルトガルのマスメディアは「炎に燃えるポルトガル」という題で報道をしたそうです。 聖母の汚れ無き御心よ、ヨーロッパのために祈り給え! テゼのブラザー・ロジェ◎ テゼ共同体(フランス)の創立者ブラザー・ロジェ(90歳)は、8月16日にルーマニア人の女性(36歳)にナイフで殺害されました。 このことを知ったベネディクト16世教皇は、ブラザー・ロジェがプロテスタント教会に所属していたことには一切触れず、こう言っています。 「この悲しみの時に、私たちは主の忠実なしもべの霊魂を主の善性に委ねる以外出来ない。私たちは悲しみから喜びが生まれるだろうということを知っている。ブラザー・ロジェは、永遠の善性の手の中に、永遠の愛の手中にいる。彼は永遠の喜びに到達した。彼は私たちに、悲しみの状況におかれても、主は私たちとともにましまし私たちに喜びを与えて下さるとの核心において、主のぶどう畑において常に忠実なしもべであるように、と忠告し勧めている。」 すでに、今年の4月8日、ヨハネ・パウロ2世教皇様の葬儀ミサにおいて、ラッツィンガー枢機卿(当時)は彼に御聖体を授けていました。バチカンのスポークスマンであるホアキン・ナバロ・バイュスによると、彼は「御聖体の理解に完全に到達していた」「この状況において彼に御聖体を拒否することはほとんど不可能である、とりわけ彼のカトリック信仰が皆に知られていることからそうである。」と説明しました。しかしホアキン・ナバロ・バイュスはブラザー・ロジェがいつどこでプロテスタント主義を放棄してカトリックの信仰宣言をしたかをいうことが出来ませんでした。 そこで、バチカンのスポークスマンは、ブラザー・ロジェの御聖体拝領は予定されていなかったと言わざるを得なくなり、彼はこう言っています。 「これは通常にはないケースであって、一般化してはならない」。 混乱はここで収まりませんでした。ブラザー・ロジェの葬儀は、8月23日、テゼの『復活教会』で行われ、バチカンからの『キリスト教一致推進評議会議長』のヴァルター・カスパー枢機卿の司式でした。 参列者の中には、世界教会協議会(WCC)のジュヌヴィエーヴ・ジャック総幹事代行、世界学生キリスト者連盟(WSCF)のマイケル・ウォーレス総幹事、欧州教会会議のジャン=アルノルド・ドクレルモン議長(仏プロテスタント連盟議長)、独福音教会のウォルフガング・ヒューバー監督やロシア正教会、ルーマニア正教会の総主教の顔があった。ドイツのホルスト・コーラー大統領やフランスのニコラス・サルコジ内相も出席したそうです。そして、プロテスタント聖職者の多くが葬儀の中で、聖体を受けるのが見られました。
ブラザー・ロジェの後継者であるブラザー・アロイスは、ブラザー・ロジェが最後に厳密な意味でカトリック信者となったという噂を否定しています。
◎ 今年の4月8日、ヨハネ・パウロ2世教皇様の葬儀ミサにおいて、スイスの改革派教会(プロテスタント)の牧師で『テゼ共同体』の創設者であるブラザー・ロジェ・シューツがラッツィンガー枢機卿(当時)から御聖体を受けたことについて、バチカンの説明では予期していなかったことと説明。 「世界青年の日」
◎ ベネディクト16世の「世界青年の日」(World Youth Day)の写真です。ご参考までに。 ◎ ベルギーの修道女、ダンスに熱中しすぎて懲戒処分 ドイツで開催されたカトリック教徒のイベント「世界青年の日」で、ベルギーの修道女が宣教師と共に大胆で無作法なダンスを踊り、女子修道院長から懲戒処分を受ける結果となりました。ベルギーの新聞「Het Laatste Nieuws」は、修道女のヨハンネ・ヴェルトムさんが宣教師に持ち上げられ、くっついて足を絡ませている写真を掲載しています。 童貞聖マリアよ、司祭、修道者のために祈り給え! 「女性司祭」への動き◎『女性司教』の「叙階」 フランス人女性のジュヌヴィエーヴ・ベネイ(55歳)は、7月2日、居宅付近のサオーヌ川の船上で『女性司教』3人から司祭に「叙階」されたそうです。
フランスのリヨンのフイリップ・バルバラン枢機卿、リヨン大司教は「このような儀式は、曖昧さもなく、カトリック教会との断絶という重大な行為を形成する。・・・そこで発言された言葉にも、そこでなされた行為にもいかなる真理もない」と発表しました。
◎ BBCラジオによると、さらに別に、同じような「女性司祭」の「叙階」式が、6月23日、中央ヨーロッパの個人的なチャペルでもなされたようです。それが誰かどこでかは秘密のうちに行われたそうです。彼女は、宗教教育関係の仕事を失いたくないので、今は匿名で叙階されたと説明しています。 ◎ やはりBBCによると、北アメリカでは、今年の7月に、カナダのオッタワ付近のセント・ローレンス河上の船でで7名のアメリカ人女性と1名のカナダ人女性また1名のドイツ人女性、計9名の女性が、女性「司教」によって「叙階」されたそうです。この女性「司教」とは、2003年非公式に「司教」になったとされる女性でした。
2002年には、7名の女性が「叙階」されたことがありましたが、バチカンは後に彼女らを破門たことがあります。今回の9名に対しては、バチカンからまだ反応が無いようです。
◎ 男子パウロ会のオンラインショッピングで「女性はなぜ司祭になれないのか」というタイトルと内容の本が売られているようです。 「カトリック教会内では「女性はなぜ司祭になれないのか」という声が、最近また大きくなってきている。神学者である著者が、女性たちを教会の奉仕職から排除してきた歴史を調べ、教会がこの問題に誤った判断をくだしていないかを検証する」のだそうです。 私たちの主イエズス・キリストの意志と聖伝に反して、女性「司祭」を創ろうという動きが創りだされようとしているようです。 主よ、我らを憐れみ給え! 世界中で赤ちゃんは・・・◎ 韓国の合計特殊出生率が世界最低水準になってしまったそうです。
天主の御母聖マリアよ、韓国のために祈り給え!
韓国政府は、現在1人当たり1.19人の出産率を、2010年まで1.6人に増やす、との目標を決め、保育費の支援など37の少子化対策を作り、予算調達の案と政策効果などを検討している。総理室が主導するなか、保健福祉部(福祉部)・女性部・労働部・財政経済部・企画予算処・教育部などおよそ10の省庁が参加し、少子化対策をまとめており、今年9、10月中に大統領に報告する予定だそうです。 天主の御母聖マリアよ、韓国のために祈り給え! ◎「結婚カップル2組に1組以上が離婚 2年前の話ですが、韓国は世界最高の離婚率を記録しています。保健福祉部と「コットンネ(花の町の意)賢都(ヒョンド)社会福祉大学」が共同発刊した「福祉と経済の善循環関係研究報告書」によると、 「昨年、韓国の結婚と比較した離婚率が47.4%に上り、近く50%を超えるものと推計される。毎年、結婚カップルの2組に1組以上が離婚するといった“離婚天国”ということだ。外国の場合、米国(51%)、スウェーデン(48%)が韓国より離婚率がやや高いだけで、離婚が比較的自由なノルウェー(44%)、英国(42%)、カナダ(38%)、フランス(33%)、ドイツ(30%)など、大部分の国家に比べ、韓国の離婚率がさらに高かった。」
同報告書は「さらに深刻なのは、現在の状態を維持する場合、韓国の離婚率が世界最高水準である米国を上回るか、50%以上の高い離婚率が維持されるという点」と警告したそうです。 天主の御母聖マリアよ、韓国のために祈り給え! ◎ 日本の人口も減少しています。
聖母の汚れ無き御心よ、日本のために祈り給え! ◎ ロシアでは出産よりも堕胎の方が数が多い、とのことです。 昨年、ロシアでは160万人の女性が堕胎をし、そのうちの二割の女性は18歳未満でした。しかもこれよりも多くの報告されていない堕胎もある、とのことです。そして150万人の女性が出産したに過ぎないとのことです。しかも統計によると、生まれてきた新生児1000人の内、12名が一歳未満で死亡していくとのことです。
天主の童貞母よ、ロシアのために祈り給え! ◎ 中国における計画生育と女性が受けた永遠の苦痛 大紀元日本8月27日によると「中国大陸において、70年代から一人っ子計画生育政策が施行されて以来、・・・無数の小さな生命が生まれる前に抹殺されてしまった。多くの女性は人格を蹂躙されて心身ともに侮辱され、冷たい手術台の上で、彼女たちの心に永遠の苦痛が刻みつけられた」。
中国では、例えば、
無原罪の御宿りの聖母よ、中国のために祈り給え! その他◎ 中国地下教会:中共による弾圧が頻発
天主の御母聖マリアよ、中国における天主教信者らのために祈り給え!
◎ 森一弘引退司教が仏教の評論家で小説家の五木寛之氏との対談集「神の発見」を出したそうです。 この本のなかで森司教は、天国(極楽)はふもとから富士山の頂上に向かうような話で、色々な道があり、仏教も一つの道。カトリックも一つの道。要するに悪い事をしない、自分を日々向上させるということが大事、ということを述べているようです。 森司教様は、罪の赦しも、超自然の聖寵も、私たちの主イエズス・キリストによる十字架の贖いも、キリストの神秘体についても、あまり興味がないようです。また、そもそも自然の恐ろしさもご存じなく、登山の経験もおありではないようです。アルプスの山々は、否、小さな田舎の山でも、山道は一つ道を迷えば、登頂できず、道しるべ(あるいは地図)が必要です。 そして「どの道をたどっても天国に行ける」と言っているようなカトリック聖職者こそが反対に、カトリック教会の聖伝とその過去には軽蔑と憎しみを抱き、カトリック信徒の方々が聖伝のミサに与ることに猛反対するように思えます。
◎ インターネットに「結婚ゲーム」登場 ユーザーに小中学生も 韓国では、おそらく日本にも似たゲームがあるのでしょうが、小中学生、既婚者までもが、ゲームで仮想に熱中しているそうです。これはついに現実と仮想の世界の区別を無くしてしまい、極めて危険なことだと思います。 さらに、別の記事によると、韓国では、小中学生がインターネットで成人向けの小説のような「仮想小説」をネットで書いているそうです。 童貞聖マリアよ、世界の青少年たちを守り給え! ◎ Catholic newspaper
今年の7月に来日されたベッヒャー神父様が推薦されていた「カトリック・ニュースペーパー」(聖伝を守っているレデンプトール会が発行)については、次のサイトをご覧下さい。
聖母の汚れ無き御心よ、日本のために祈り給え! 天主様の祝福が豊かにありますように! トマス小野田圭志神父(聖ピオ十世会司祭) |