マニラのeそよ風

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第263号 2004/11/03

米国 SSPX
聖ピオ十世会・米国、ミネソタ州

日本語サイト リンク この記事は 第262号の続報です。

アヴェ・マリア!

 兄弟姉妹の皆様、お元気ですか。

 10月には、日本の兄弟姉妹の皆様とまた聖伝のミサでお会いできて大変幸福でした。

 東京では、ルフェーブル大司教さまの写真入りの「ルフェーブル大司教の列福列聖を求める祈り」のカードが作られていて、それを見て大変嬉しく思いました! その他にも今はここでは書き連ねることの出来ない喜びがたくさんありました。

 韓国では、ソウルで10月の最終主日、王たるキリストの大祝日に、私たちの聖堂で昨年の11月29日に婚姻の秘跡を受けたイ・ヨゼフさんとハン・マリアさんとの長男イ・トヒョン君がパウロという洗礼名で洗礼を受けました。

 また、ミサ聖祭の直後に例年の通り、「聖体挙動」(韓国語では王のする行列を「挙動」という)を行いました。つい最近、韓国では派出所の管轄地域の変更があり、今回の聖体行列では、警官も交通整理に当たってくれ、私たちの信者さんたちは大変喜んでいました。新しい担当の警官の方々には、これからもよろしくお願いします!


罫線


 フィリピンでは、10月30日土曜日の夕方にサンティ神父様が退院して私たちの修道院に戻られました。「退院」しましたが、修道院の1階にある図書室は、サンティ神父様のための病室になり、個人看護婦が交代で1日24時間看病しています。いまでも寝たきりですが、自分で食事を取れるようになっています。


Fr. Santiago Hughes


 以前、私たちがICUに見舞いに行っている間、ICUにいる患者で生きてICUを出る人はほとんどいなかったので、サンティ神父様についても私たちは心配でした。私たちはそれでもサンティ神父様が命を取り留めるように全力を尽くし、祈りをたくさん捧げていました。(この思いはどれほど強かったかというと、こんなエピソードがあります。修道院長のソリマン神父様は、今までに何度も終油の秘蹟を授けたことがありますが、ソリマン神父様から終油の秘跡を受けて生き残っている方は2名しかいないのだそうです。クチュール神父様がソリマン神父様に終油の秘跡を授けるようにと命じた時に、ソリマン神父様は自分ではなくサルバドル神父様にそれをすることを命じたのだそうです。なんでもサルバドル神父様が終油の秘跡を授けた人はたくさん生きているそうです。・・・^^)

 ところで、担当の医者らが驚く中を、サンティ神父様はみるみるうちに回復され、骨髄専門の主治医は、今まで多くの患者を診たが、サンティ神父様のようなケースは初めてだ、と言われたそうです。体力が回復したら、また化学療法を再開するそうですが、今度は経口錠剤で自宅から通院になるそうです。

 私がニュー・マニラの修道院に戻り、ガーゼ・マスクをつけてサンティ神父様の「病室」を訪問すると、神父様はにっこり微笑まれ、「ありがとう」と感謝されました。聖ピオ十世会が自分のためにたくさんのお金を使ったこと、その恩返しをしきれないこと、自分のためにたくさんのお祈りをしてくれて感謝していること、医者の先生たちが神父様の突然の回復を驚いていること、などなどを言われました。

 神父様の足などはほっそりと骨だけのようになってしまい、顔もやつれてしまわれました。しかしこうやって生きて修道院に戻られた神父様を見るのは何という嬉しいことでしょうか! 神父様は私にどのくらいフィリピンにいるのか、と聞きますから約3週間だとお答えしますと、その間にたくさん回復するのを見るだろう、と言われました。

 もちろん、この病気の回復の陰に、兄弟姉妹の皆様の数多くのお祈りがあったと信じています。この場を借りて、サンティ神父様やクチュール神父様に代わって、兄弟姉妹の皆様の寛大なお祈りに心から感謝します。

天主様の祝福が豊かにありますように!

トマス小野田圭志神父(聖ピオ十世会司祭)

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