第319号 2005/12/07 証聖者司教聖アンブロジオの祝日
Tota pulchra es, Maria, et macula originalis non es in te!
「マリアよ、御身はすべて美しく、御身に原罪の汚れなし」
Regina sine labe originali concepta, ora pro nobis!
「原罪なく宿りし元后、我らのために祈り給え!」
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アヴェ・マリア!
愛する兄弟姉妹の皆様、
こんにちは!お元気ですか。
今年の7月に日本に来て下さったベッヒャー神父様ですが、今日連絡がありお母様の具合が良くないとのことです。いつまでこの地上に生きておられるか分からないとのこと、今年中にドイツに行かなければならないかもしれないとのことでした。兄弟姉妹の皆様のお祈りをお願い致します。もしもお母様の状態が良ければ、来年早々にお見舞いをされるそうです。
◎ 教皇ベネディクト16世は、今年の無原罪の聖母の大祝日に贖宥の規定を出しました。
免償(昔の用語で「贖宥」)とは、すでに赦された罪に伴う、有限の罰の免除を意味します。全贖宥(全免償)を得ると言うことは、もしもその直後に成聖の状態で死ぬならば、煉獄での罪の償いをする必要がなく、天国に直行することができる、とうことです。贖宥(免償)を受けた後、これらの贖宥(免償)を煉獄の霊魂たちのために譲るのが常です。
ラジオバチカンによれば、
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「通常の条件(ゆるしの秘跡、聖体拝領、教皇の意向のための祈り)のもとで、あらゆる罪から離れようとする心を持ち、来たる無原罪の御宿りの大祝日に、そのために捧げられる一つの儀式、または、公的崇敬のためにかかげられた無原罪の聖母の聖画・聖像の前で聖母への信心をおおやけに証しし、主の祈りと使徒信条、そして無原罪の聖母に対する何らかの祈り(例「マリアよ、あなたは何もかも美しく、ひとつの原罪もありません」「元后(女王)よ、罪の汚れなく宿られた方、私たちのためにお祈りください」など)を唱える信者に全免償が与えられる」。
また、「病気、その他の正当な理由のために、それに参加できない他の信者は、同日、自宅、あるいはどこにおいても、あらゆる罪から離れようとする心を持ち、可能な時にただちに前述の条件を果たす決意をもって、無原罪の聖母への祈りの中で教皇の意向に心と願いにおいて一致し、主の祈りと使徒信条を唱える信者にも、全免償が与えられる」。この免償規定は今機会のみ有効とされる。
---- 引用終了 ----
From: 教皇、今年の無原罪の聖母大祝日に免償規定(2005.11.29)
兄弟姉妹の皆様、聖母マリア様の栄光のため、煉獄の霊魂たちのために、お祈りをがんばって下さい!
教皇庁内赦院が11月29日に発表した、今年12月8日に与えられる全免償についての教令の日本語の全訳は、以下のサイトで読むことができます。
第二バチカン公会議閉会40周年に際しての免償教令
◎ トレンタ・ジョルノという雑誌の2005年9月号に、 カストゥリヨン・ホヨス枢機卿のインタビュー が掲載されています。イタリア語から英語に(機械?)翻訳されたということがありありと分かる文章ですが、興味深い内容でした。特にカストゥリヨン・ホヨス枢機卿が聖ピオ十世会のことを本当の離教ではなかった(it was not a formal schism)と真実を言って下さったことに感謝します。
(1988年6月30日の4名の司教聖別について)
「残念なことにルフェーブル大司教は司教聖別をしてしまい、離れた状態が生じてしまいました。たとえ本当の離教ではなかったとしても。」
(教会には権威のある枢機卿たちが聖ピオ十世会について悪口を言っていることについて)
「残念ながら、教会の高い地位にいる人々においても、全てがすべて聖ピオ十世会についての完全な知識を持っているとは限りません。これがその証拠になります。聖ピオ十世会は、ヨハネ・パウロ2世を常に聖ペトロの正統な後継者としてとして認めてきましたし、今ではベネディクト16世をそれと認めています。教皇を認めるか否かと言うことは聖ピオ十世会の問題ではありません。最近の教皇たちを認めない「聖座空位」を主張するグループがありますが、聖ピオ十世会に関わるものではありません。」
(聖伝のミサについて)
「聖ピオ5世のミサは、廃止されたことはありません。」
(聖伝を守っている人々は、過去の遺産であり消滅する運命にあるだけではないか、という質問に答えて)
「ケルンのワールドユースデイでは、極めて多くの青年グループが聖伝のミサに固執していました。それらの声は、肯定的であり続けました。聖伝を守る人々の現象が消滅を辿るだけだと考えるのは、あまりにも近視眼的であると証明しています。その反対です。何故なら聖伝を守っている世界では、類比的に考えると、多くの普通の教区の司祭召命よりも、遙かに優位な数の司祭召命があるからです。
(マスコミの否定的な反応について)
「新聞はいろいろと書きたてることができますが、ラッキーなことに、私はこの言葉を強調します、本当にラッキーなことに、新聞の書くことは全てが真理だとは限りません。」
さて、愛する兄弟姉妹の皆様、そしてこれから婚姻の秘蹟によって結ばれようと準備をしている兄弟姉妹よ、私たちは、「カトリック家族とその敵について」の続きを黙想しましょう。
今回は (23)カトリック家族の敵: 酒酔い (その6 酩酊は家庭を崩壊させる) をお届けします。はい、兄弟姉妹の皆様、私が参考にした本は100年以上も前に書かれたものです。その時には人間の肉体を蝕む「節制に反する罪」の代表は酒酔いでした。しかし21世紀の私たちには、麻薬などの危険も迫っています。どうぞ、祈りつつごゆっくりお読み下さい。
聖母の汚れ無き御心よ、我らのために祈り給え!
聖ヨゼフ、我らのために祈り給え!
天主様の祝福が豊かにありますように!
トマス小野田圭志神父(聖ピオ十世会司祭)
カトリック家族とその敵について
----- これから婚姻の秘蹟によって
結ばれようとする兄弟姉妹に -----
(23)カトリック家族の敵: 酒酔い
(その6 酩酊は家庭を崩壊させる)
◆ある酒に溺れた男の家庭
もう一度、あの酔っぱらいを見よ。彼の顔には愚かさがある。頭には火がついている。霊魂には憎しみと怒りの悪魔が住み着いている。その口から出てくる呪い、冒涜を聞くがよい。彼は自分と出会うものはすべて自分の敵だと想像している。従って、自分の親友であってもケンカを始める。これは一体、何という動物なのか? 彼は虎だ。いや、虎よりもひどい動物だ。
おお、願わくは天主が彼の妻を助け給わんことを! 彼が帰宅する時、彼女を守り給え! 彼女はかつて、優しい良い性質の男と結婚した。しかしどうだ、今は酒に溺れ、虎になった。見よ、彼が呪いと冒涜で、どんなに家をめちゃくちゃにしているかを! 彼は家具を破壊する。ドアを壊す。窓ガラスを割る。周り近所はその大騒動にいつもうんざりしている。
彼の可哀想な子供らを見よ! 願わくは天主がこの子らを助け給わんことを! この子たちは父親を恐れて逃げ隠れている。父親を恐れて! 子供たちは、愛すべき敬愛すべき彼を見て死なんばかりの恐怖を覚えて震え上がるのだ。この子らにとって、「お父さん」という愛すべき名前は、愛の名前ではない。おお、全くそうではない! これは恐れと憎しみの名前だ。この子たちは兄弟姉妹で互いにひそひそ言い合う。
「お父さんはまたお酒を飲んでるよ。あっちに行こう。」
「ほんとだ、いやだなぁ。」
哀れな妻は彼をおとなしくさせようとする。妻はきっとやさしい言葉で彼に懇願するのだろう。するとその返事に彼女は何をされるのだろうか? 何と恥ずかしいことだ! 恥を知れ、恥を! おお、男よ! おまえたちは女性から生まれたのだぞ! おまえたちは女性の胸に育てられたのだ! そんなことをして首をうなだれて恥じ入れ! おお、天主の使いたちよ、諸天使よ、守護の天使らよ、顔を覆い給え! この恥ずべき男が妻を乱暴に殴りつけ、足蹴にするのを見ないように!
不幸な可哀相な妻よ! 天主よ、彼女を憐れみ給え! 彼女はこのために全てを犠牲にしてこの男と結婚したのか? このために、この世で彼女にとってあれほど大切で近しかった人を放棄してこの男と一緒になったのか! 彼に従うため、彼をあいするために、自分の愛する両親を離れ、兄弟姉妹を離れたのはこのためだったのか?
あぁ!彼女が彼に婚姻承諾の手を与え、心を与えたその日、彼女のブライダル・ドレスが喪服に替わった方が良かった! 彼女が彼の花嫁として天主の祭壇の前に立つよりも、彼女が息絶え冷たく固くなって棺桶に入れられていた方がどれほど良かっただろうか。彼が彼女をめとったその日、彼は天主の祭壇の前で、聖なる天使立ちの前で、全能の天主に荘厳に誓った。
「私は、あなたを愛し、敬愛し、慈しみます」と! ところが見よ! 自分の約束は一体どうなったのだ? どのように約束を守ったのか? 彼は理性を失った。彼は人間性を失った。彼のかつての高貴な本性は、今や野獣のようなどう猛なけだものの本性に変わった。
彼は、自分の部屋で怒り狂い、天主の聖なる聖名を冒涜し、「俺様は絶対に、男だろうが女だろうが、誰の命令も聞かない!」と言う。彼は、かつての最愛の妻が懇願して平伏し、恐れおののいているのをにらみつけるだけだ。彼女は床にうつぶせになり、顔には血の気もなく、死んだかのようだ。彼は何を見ているのか? 彼は恐れているようだ。びっくりしてたじろいでいる。彼は血を見た。そうだ。命を失ったような蒼白の妻の顔からは血が流れているのだ。彼女の服も血で赤く染まっている。地は床にも垂れ流れている。彼が自分の考えをまとめようとしてうろうろしている間に、周りが騒々しい。警察が家に入って来た。
この酔っぱらい、そして殺人犯は、逮捕され手錠を受けた。彼は裁判を受け有罪判決を受けた。殺人の罪で死刑だ。彼の肉体は絞首刑場へ、そして痛悔しないまま霊魂は-----地獄へ行く。
聖霊はこう言う。
「思い誤るな。酒飲みは、天主の国を嗣がない。」
この記事は、
The Sinner's Return To God The Prodigal Son, By: Rev. Michael Mueller, Chapter 2 を参考にしました。
(つづく)
【ノベナへのお誘い】
◎ 11月29日から12月7日までは、聖母マリアの無原罪の御宿りの祝日までのノベナ(九日間の祈り)があります。このノベナに愛する兄弟姉妹の皆様をご招待いたします。
アジア管区では今年は管区長のクチュール神父様のご意向で次のようになります。
(1) 聖母の連祷
(2) 「童貞聖マリアに対する教皇聖ピオ10世の作った祈り」
( 「マニラの eそよ風」212号 をご参照下さい。)
(3)呼祷「原罪なくして宿り給いし聖マリア、*御身に寄りすがる我らのために祈り給え!」(三回繰り返す)
◎ 12月8日の無原罪の御宿りの祝日その日には、
聖母の汚れ無き御心に聖ピオ十世会アジア管区への奉献(奉献文は、次の
「聖ピオ十世司祭兄弟会を童貞マリアとその悲しみに満ちた汚れ無き御心に奉献する祈り」 の中の「聖ピオ十世会」を「聖ピオ十世会アジア管区」に代える)を更新します。