第359号 2006/08/16 聖ヨアキムの祝日
聖ピオ十世会 聖家族修道院の小聖堂, ノイシュタット(ドイツ)
アヴェ・マリア!
愛する兄弟姉妹の皆様、お元気ですか。
私たちの家庭において、兄弟愛が絶対的に必要です。では兄弟愛の源は何でしょうか? それは天主への愛です。天主への愛は、どこから来るのでしょうか? どうやって養ったらよいのでしょうか? それは祈りです。祈りは、霊的生活の糧でどうしても必要なものです。祈りは、ご飯を食べて歯を磨くのが必要なように、必要なものです。
「愛においてもっと熱心になるための特別な時が一日のうちにある。それはあなたが愛によって心の中で天主と出会い、天主と友情の交わりを結ぶ念祷の時である。その時こそ、あなたは潜心して自分を集中し、自分を残さず天主に与え、いつも御旨を求め、万事に超えて天主のお喜びになることを行うという決意を更に強めるべきである。天主を探し、友がその友のそばにとどまるように天主のそばにとどまるために、念祷に行くがよい。・・・人との友情は友との出会いを重ねることによって強くなるが、天主との友情も同じである。」(ガブリエル神父著『神との親しさ』「愛の生活」の項より)
「私は愛の学問以外には、他の学問を望みません。そしてこれを得るために、自分の富をみな与えたのに、何も与えなかったような気がします。」(幼きイエズスの聖テレジア 前掲書同項よりの孫引き)
では人々はどんな理由で祈りをしないのでしょうか? その理由を日常生活で絶対に必要な行為に当てはめて本当に正当な理由なのか考えてみましょう。例えば・・・
【歯を磨かない十の理由】
一、子供の時、強制させられたからイヤになった。
二、歯を磨く習慣というのは、歯磨き会社が商品を売るために作った。
三、クリスマスとか復活祭などに歯を磨けば充分。
四、歯を磨く人は偽善者だ。何故なら、自分の歯は他の人の歯よりもきれいだと思っているから。私は偽善者になりたくない。
五,あまりにもいろいろな歯磨き粉があってどれを使っていいか分からない。
六、昔は毎日歯を磨いていたけれど、磨くのを止めたら磨くのがめんどくさくなった。
七、自分の友達のだれも歯を磨いていない。
八、洗面所は冬は寒いし、夏は暑いから。
九、私はもっと年をとって、もっと歯が汚くなったら歯を磨き始める。
十、忙しくて歯を磨く時間がない。
被昇天の童貞聖マリアよ、御身の御取り次ぎによって、私たちの心に愛の火を付け、常に天主をしたい奉ることができるようにして下さい!
では今回も『見よ、彼らがどれ程愛し合っているかを』を黙想しましょう。
天主様の祝福が兄弟姉妹の皆様に豊かにありますように!
聖母の汚れ無き御心よ、我らのために祈り給え!
聖ピオ十世、我等のために祈り給え!
聖ヨアキム、我らのために祈り給え!
トマス小野田圭志神父(聖ピオ十世会司祭)
カトリック家族とその敵について
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結ばれようとする兄弟姉妹に -----
(30)『見よ、彼らがどれ程愛し合っているかを』:
(I) 夫婦の愛の感情(その6)
11. 常に愛し始めるという印象
こう言うと、一見、不思議に思うかもしれない。愛し合う夫婦は「自分たちはいつも愛し始めたかのような感じがいつもする」と言っている。
天主が与えたもう毎日、夫婦は喜んでこう言うだろう。「なんだか、私たちが愛し合うことを知り始めたのは、今日が最初のようだね。今まで、私たちの愛はたどたどしく、本番のようではなかった。私たちはまだ見習いの新米にすぎなかった。私たちが互いに愛し合うと言うことを本当に知ったのは、今日が初めてのようだ!」
これが真の愛、永遠の若さの神秘の一つの要素である。それに引き替え、愛のない家庭においては、心は老い早く老化する。しかし、一致している愛する家庭では、心は永遠に若さを保っている。
(つづく)