第329号 2006/02/11 ルルドにおける無原罪の御宿りなる聖母の御出現
アヴェ・マリア!
愛する兄弟姉妹の皆様、 こちらフィリピンでは、今週一週間、聖ピオ十世会のアジア管区の司祭たち(合計13名)の勉強会がありました。天主様のおかげでよき管区長の下でとても有意義な時を過ごしました。 【典礼聖省の秘書ランジット(Albert Malcom Ranjith Patabendige Don)大司教について追加】 聖ピオ十世会総長のフェレー司教様は、2001年3月にランジット司教様とスリランカのラットナプラの司教館でお会いし、ランジット司教様がフェレー司教様に「司祭職の危機、司祭のアイデンティティの危機と、典礼で行われている全てのこととが深い関係がある」と指摘し、「もしも私たちが教会を復興させようと思うなら、もしも私たちが教会に真の刷新をもたらそうと望むなら、私たちはそこからその中心点から始めるべきだ」と語ったそうです。また2002年 10月には、ランジット司教様がドイツにいる自分の姉妹に会いに来たときに、フェレー司教様とお会いし、こう語ったそうです。 「教会において典礼と司祭職との両方に本当に問題が存在し、その両者は一緒の問題だ、ということであなたに200%賛成します。私たちはこのことを解決しなければならず、教皇様が真のカトリックのミサを全ての人々のために解放しなければならないのは、疑う余地がありません。私は今からローマに行きますが、そこで私的なチャペルが与えられます。私はミサがそうあるべきであるように捧げるために、聖ピオ5世のミサ典書を入手しました。」 今回は、ベネディクト十六世のメッセージの分析の続き、また婚姻の秘蹟を受けようとする兄弟姉妹のための言葉を多くしたかったのですが、準備が間に合いませんでしたので、昨年準備してお知らせする機会を逃してしまった聖ピオ十世会関係のニュースをお伝えいたします。 ◎ ローマでは、ティシエ・ド・マルレ司教とシュミットバーガー神父が報道会見 11月19日、ローマのホテル・コロンブスにて、ティシエ・ド・マルレ司教様はその著書、ルフェーブル大司教の伝記「マルセル・ルフェーブル 或る生涯」のイタリア語版出版の報道会見がありました。 ヨーロッパのマスメディアは、最近、とみに聖ピオ十世会関係のニュースを競って報道するように見受けられます。その当日はシルヴィオ・ベルルスコニがベネディクト16世を謁見し、ソレンティーノ大司教がアシジの司教に任命されるなどいろいろなニュースがあったにもかかわらず、バチカン専門のジャーナリストらはこの報道会見に駆けつけました。メディアセット、コリエル・デラ・セラ、ラ・レップブリカ、スカイTV、イル・メッサッジョ、ファミリア・クリスチアナ、パノラマ、カトリック・ヘラルド、トレンタ・ジョルニ、ロイター、リベラツィオネ(イタリア共産党公式組織)、ルニタ(左翼民主主義、社会主義政党の新聞)などのマスメディアが取材に来ました。 始めにティシエ・ド・マルレ司教様はルフェーブル大司教の生涯を提示し、その後、ローマと聖ピオ十世会との関係についての質問にシュミットバーガー神父様が答えました。 シュミットバーガー神父様は特に今年の8月29日の謁見以降、聖座との接触が続けられていることを確認しました。そして「急いで」解決する問題ではなく「聖ピオ十世会は、自分のためではなくカトリック教会のために解決を求めている」と述べました。以下はシュミットバーガー神父様の答えの要約です。 ■ 教皇様との謁見について 「ベネディクト16世は良い人で、霊的輝きのある方である。接触は良い、しかし教皇様は公会議の人であり、私たちが異議を唱える諸点に愛着しておられる。困難さは、人間の次元ではなく、教義上の次元である。」 ■ 第2バチカン公会議について 「『現代世界憲章』は、ピオ9世の『シラブス』と対立矛盾している。私たちは『シラブス』の方を選ぶ。」 ■ エキュメニズム運動について 「他の諸宗教は--- それについて私はその宗教を信じている人々と区別します--- 宗教としては誤った教えのものだ。そのためにそれを信じている人々がキリストを知ることを妨げられている大きな危険がある。しかし、全ての人間は真理を知る権利がある。教皇様がその他の宗教と会う時、教皇様は彼らに、聖ペトロが教えた霊魂の救いのために必要な3つの条件を思い出させるべきだろう。つまり、自分の罪を痛悔すること、イエズス・キリストを信じること、そして洗礼を受けることだ。」 ■ ミサについて 「1986年の枢機卿らによる委員会(その中にラッツィンガー枢機卿、ソダノ枢機卿、カザロリ枢機卿などがメンバーとしていた)が発表したことによれば、聖伝のミサは廃止されていない、というように、肯定的な事実がいくつか存在している。その後、このことは、2003年5月24日にカストゥリヨン・オヨス枢機卿がローマの聖マリア大聖堂で聖伝のミサを捧げて同じような肯定的な宣言で再確認された。教会は大きな危機と巨大な混乱の中に入り込んでおり、少しずつ聖伝へと向き直っている。」 ■ 新しいミサについて 「最初の段階では、私たちは公会議のミサを廃止することを要求しない。聖伝のミサの解放と共に、新しいミサは自然に消滅するだろう。パウロ6世のミサは、六名のプロテスタントの牧師らと共に作られたものであり、従って、カトリック的ではない。教皇様は典礼様式の改革を取り入れることは出来るが、カトリックの聖伝に対立してそれを打ち立てることは出来ない。」 ■ 聖伝のミサの廃止を求める「典礼聖省」の最近の秘密の手紙について 「私たちは聖伝のミサの権利を否定する、秘密のメモがあったことを知っている。しかし私たちは同時にカストゥリヨン・オヨス枢機卿が聖伝のミサの典礼様式を解放させることをシノドゥスで要求したことも知っている。私たちはこのメモが、典礼聖省長官のアリンゼ枢機卿ではなく、その秘書(ソレンティーノ大司教)によって寄贈されたこと考える。同じく、ローマ・クリアの或る枢機卿が私に「ある日、教義上の問題点を再検討する日が来るだろう」また私たちが「この再検討をすることでカトリック教会を助けなければならない」と言ったことがあるとここで証言することが出来る。 ■ ルフェーブル大司教について 「ルフェーブル大司教は聖徳の模範かつキリスト教生活の模範であると考えられうる。将来ルフェーブル大司教の列福調査が開始されることを私は期待する。」
【お知らせ】
では、兄弟姉妹の皆様、聖なる良きルルドの聖母の祝日をお過ごし下さい。 天主様の祝福が豊かにありますように! トマス小野田圭志神父(聖ピオ十世会司祭) |