第149号 2003/05/28 主の昇天の前日
アヴェ・マリア!
兄弟の皆様、 私たちは、アルゼンチンの裁判官クリスチナ・ガルソン・デ・ラスカノが、信じられないような期待を超えた判決をしたということを知らされました。去る5月12日の判決によって、避妊薬の97パーセントと子宮内避妊リングが全て、それが堕胎につながるということから、製造と販売が禁止されました。アルゼンチンでは堕胎が禁止されています。 説明を付け加えます。2002年末、聖ピオ十世会の3名の司祭は、3月25日財団という協会を作りました。この会の目的の一つが、受胎した胎児の擁護です。今年(2003年)の2月、この会は保健大臣に対して訴訟を起こしました。何故なら保健大臣はその堕胎効果が明らかになっている避妊薬の製造販売を認可したからです。 (この堕胎効果はカトリック医師たちによって12年ほど前から明らかにされ、そのことは、議論する余地もなく、次第に医学界、一流の産婦人学雑誌に受け入れられています。)そして一人の裁判官の勇気によって、大臣は有罪、死の薬は廃棄処分となり、国内では全面禁止となりました。 もちろんこの決議は、プロ・チョイスや家族計画のロビイスト、これを製造販売していた製薬会社、その他の死の文化に関わる人々に大きな衝撃を与えました。この裁判官に非難、退職の脅し、侮辱が雨と降り、この決議のもとはセクト的な運動にあるとの噂も立ちました。司教たちや教皇大使は、事の重大さに気が付きました。そして人々は、司教たちがどのような立場を取るかを待っています。司教たちの態度は、この戦いを決定的にするでしょう。なぜならこの判決は控訴されたからです。 これは歴史的な判決で、アルゼンチンに与えられた特別な恵みでもあります。アルゼンチンの状況において、過去2年経済的、政治的危機の中にあり、天主によって一つの道が示され、天主は全く予期していなかったこの勝利を許されました。もしアルゼンチンが、天主の御摂理が差し伸べる手を取ることが出来るなら、アルゼンチンはその衰弱から立ち直って凱旋し、大国の一つとしての地位を取り戻すでしょう。願わくは、アルゼンチンがその恵みを拒否することの無いように! このような戦いは、人間の力だけでは勝利を収めることが出来ません。天主の全ての戦いにおいていつも勝利者であり、アルゼンチンの守護者としてルハン(Lujan)の聖母との称号のもとに崇敬されている聖母マリアが、もう一度凱旋し、その子どもたちに希望をあたえてくださるように、私たちは熱心に祈らなければなりません。
From DICI #76 |