第99号 2003/03/21
アヴェ・マリア!
兄弟の皆様、 イラクのキリスト教の民は、歴史上の困難なときはいつでもそうであったように、天主の御母がご自分の子らを決して見離すことはないと確信し、天主の御助けを乞い求めるために、童貞マリアに寄りすがるのです。(サダム・フセインは、独裁者ではあるけれども、狂信的イスラム原理主義者ではなく、キリスト教の自由を許してきていました。)ここ数日前から、バグダッドのキリスト者たちは、1988年にイラクに持ち込まれた巡礼聖母像「平和の元后、フランスの聖母」と呼ばれる聖母像の前に、祈るために集まり始めています。 バグダッドにいるラテン典礼の司教のアイデアで、この祈りの運動はイラクを聖母の汚れなき御心に奉献するところまで高まりつつあります。この奉献については、バグダッドの全ての教会で3月16日の主日に発表されました。 この運動には、キリスト者のみならず多くのイスラム教徒たちも関わっているそうです。そして目に見える形で、荘厳に、全てを聖母に捧げ、聖母を通して天主の御摂理に全てを委ねようとすることを目的としています。 聖母がどのようなお答えをしてご自分の子どもたちを守って下さるかは私たちにはまだ誰も分かりません。しかし、聖母は必ず私たちの祈りに答えて下さるはずです。聖母に大きな信頼を寄せるのみです。イラクと全世界で聖母の汚れなき御心が取りなしをして下さるように、祈りましょう。特に、天主のより大いなる栄光と聖母の全ての子どもたちの真の善のために、聖母が取り次いで下さいますように。 主催者は、カトリック・カルデア式典礼の総大主教(Mgr Shlemon WarduniとMgr Emmanuel-Karim Delly)であり、カトリック・ラテン典礼教会(Mgr Jean Benjamin Sleiman)とカトリック・シリア典礼教会(Mgr Athanase Matti Shaba Matoka)、カトリック・アラマイ典礼教会(Mgr Paul Coussa)、その他などが参加するそうです。 私たちも、世界の平和のために聖伝のミサで祈りましょう。 トマス小野田圭志 (聖ピオ十世会司祭) |