第89号 2003/03/12 四季の斎日の水曜日
アヴェ・マリア! 今回も、四旬節の黙想として「キリストにならいて」からの抜粋をお送りします。 トマス小野田圭志 (聖ピオ十世会司祭) 四旬節の黙想 「キリストにならいて」誰があなたの味方につき、誰があなたに反対するかを余り重視するな。むしろあなたの行うすべてのことに、天主が共にあるように注意せよ。正しい良心を保て。そうすれば、天主はあなたを守ってくださる。天主に守られている人には、どんな悪も害を及ぼすことがない。あなたが、黙って苦しむことを学ぶなら、必ず、天主の助けをうけるだろう。天主は、あなたを助けるについて、適当な時機と、方法とを、知っておられる。だからあなたは、天主によりたのまねばならない。人間を助け、人間を恥辱の中からとき放つのは、天主の御手である。 他人が私たちの欠点をみて、それを非難するなら、それは、私たちが謙遜を保つ上に、大いに役立つことである。 自分の欠点をみとめてへり下れば、容易に、他人のいかりをなだめ、他人を満足させることができる。天主は、謙遜な人を保護し、解放し、愛し、慰める。謙遜な人に心をかけ、ゆたかに恵みを与え、その謙遜ののち、永遠の光栄に上げてくださる。天主は、謙遜な人に神秘をあらわし、やさしくかれを招き、ひきよせてくださる。謙遜な人は、試練のときにも平和の中にある。 その人は、この世ではなく、天主に生きているからである。あなたは、自分が誰よりも劣っていると確信しない限り、徳に進歩したと思ってはならない。 (キリストに倣いて 第2巻 第2章より) |