マニラのeそよ風

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第403号 2008/03/04


Voulez-vous me faire la grâce de venir ici pendant quinze jours ?

「あなたはここに十五日の間来て下さることが出来ますか?」

(天主の御母聖マリアが、ベルナデッタに言った言葉)

アヴェ・マリア!

 愛する兄弟姉妹の皆様、

 フランスのドミニコ会士であるミシェル・ガニエ神父(Michel Gasnier, O.P.)は、「ルルドの神曲」(La Divine Comedie de Lourdes)という書物の中で、天主の御母聖マリアの残りの十五の御出現がロザリオの十五玄義とどのように深い密接な関係があるかを説明しています。

 もう一度簡単にルルドとロザリオの祈りの関係を見て、今は、四旬節ですので、ガニエ神父様のこの本をルルドと苦しみの玄義を中心に少し眺めてみましょう。

1858年2月11日

 聖母マリア様の最初の御出現。
 ベルナデッタは信じた。【信仰】

1858年2月14日

 第2の御出現。
 ベルナデッタは聖母マリアを見ることを強く望んだ。【希望】

1858年2月18日

 第3の御出現。
 ベルナデッタは聖母マリアに深い愛を感じた。【愛徳】

 お告げと御托身の時、聖母マリアは15歳だった。ベルナデッタも15歳だった。

 聖母マリアは、ダヴィドの王家の子孫であったが、ダヴィドの王家は当時いかなる特権もなかった。ベルナデッタもルルドの良家の娘であったが、当時は貧困の内に生活していた。

 聖母マリアはナザレトの寒村に住んでいた。ベルナデッタもルルドの寒村に住んでいた。

 ナタナエルはこう言った。「ナザレトから何か良いものが出るものか」(ヨハネ1:46)。ルルドの政治家であったドュトゥール氏も「スビルー家から何か良いものが出るものか」と言った。

 アダムとエワの罪の後、悪魔はこの世を徘徊し続けている。この世は闇にいる。ルルドの洞窟も以前は荒れ果てた蛇の這い回る地であった。

 天主は、女が蛇の頭を踏むと預言し、救いを送ることを約束した。 Inimicitias ponam inter te et mulierem et semen tuum et semen illius ipsa conteret caput tuum et tu insidiaberis calcaneo eius(創世記3:15). ルルドからは、太古の異教の祭壇が発掘されている。

 聖母マリアは、御托身の秘密を誰にも言わなかった。聖ヨゼフにさえも秘密を守った。ベルナデッタは3つの秘密を受け、それを誰にも言わなかった。

 さて、1858年2月25日(木)聖母マリアの第9回目の御出現から、3月1日(月)第13回目の御出現までは、ロザリオの祈りの苦しみの玄義に対応しています。


 第1玄義、イエズス、ゲッセマニの園にて祈りもだえ給う。少し黙想してみます。

 イエズス・キリストは、ゲッセマニの園に行く前に晩餐の高間でこう言う。「私が去るのはあなたたちにとってよいことである。私が去らないなら、あなたたちには弁護者が来ないからである。」(ヨハネ16章) 1858年2月25日(木)早朝5時半に、ベルナデッタもルルドの洞窟へ行く。ベルナデッタはこう繰り返した。「私を行かせて下さい。行かせて下さい。」

 イエズスは弟子達のいつもの園に行った。「イエズスは、弟子たちとともにケドロンの小川の向こうに出られた。そこに園があって、彼は弟子とともにそこにお入りになった。」(ヨハネ18章) ベルナデッタも、いつもの人々と共に洞窟へ行った。

 イエズスは「誘惑に陥らないように祈れ!」と命じた。ベルナデッタも祈った。

 イエズスは、ペトロとヤコボとヨハネを連れて祈った。ベルナデッタも3名の叔母を連れた。

 園では、イエズスは疲れ悲しみに打ちひしがれた。「「私の魂は、死なんばかりに悲しんでいる。」イエズスは3回、同じ祈りで祈った。ベルナデッタも、この御出現では脱魂はなかった。悲しい顔をしていた。ベルナデッタは死んでしまうほどこの世の悪に打ちひしがれていた。

 ロザリオの祈りの第1連が終わる前に、ベルナデッタは立ち上がり、ロウソクを叔母に渡し、跪いて洞窟の方へにじりよる。地面に接吻する。そして元の場所に戻る。聖母は、ベルナデッタに泉から水を飲み、洗い、草を食べるように命じる。ベルナデッタは聖母マリアの指し示した方向に向かう。しかし、突然、ガヴ川の方へ向かい出す。聖母マリアは「川ではありません」と言う。

 イエズス・キリストは「私の父よ、できれば、このさかずきを、私からとり去ってください。しかし私の思うままではなく、み旨のままに!」と祈った。ベルナデッタは、3回地面を掘り、汚い水を捨てた。しかし遂に水を飲む。

 イエズス・キリストは祈り悶え、血の汗を流した。ベルナデッタは水を汲んで顔を洗った。三度草をむしり取って食べた。

 イエズスは、3回弟子達のところに来て「寝ているのか?」と言った。ベルナデッタは3回元の場所に戻った。周りの群衆は、ベルナデッタをバカにして笑っていた。

 弟子達は逃げ去った。ルルドの群衆も「ベルナデッタは気がおかしくなった」といって帰っていった。ルルドの洞窟には誰もいなくなった。

 イエズスは、縛られて司祭長たちの元に連れて行かれた。偽りの証人たちは証言が一致しなかった。御出現の夕方、ルルドでは、フランス帝国警察エストラード氏はベルナデッタと会うことを要求し、ベルナデッタの話の矛盾点を探し、彼女を投獄すると脅した。

【1858年2月25日(木)聖母マリアの第9回目の御出現と第1玄義、イエズス、ゲッセマニの園にて祈りもだえ給うの黙想終わり】

外国語サイト リンク BIBLE AND LOURDES ROSARY AND LOURDES
LOURDES AND THE FIFTEEN MYSTERIES OF THE ROSARY,
THE NEARLY UNKNOWN MESSAGE OF LOURDES
より

 聖ピオ十世会では、ルルドの御出現150周年を祝って十月に国際巡礼団を組織する予定です。ちょうど2000年の大聖年の時にローマに巡礼に行ったように、今年はルルドに巡礼をする予定です。愛する兄弟姉妹の皆様の多大なるご参加をお待ちします。

ルルドの天主の御母聖マリア、我らのために祈り給え!
ロザリオの元后、我らのために祈り給え!


トマス小野田圭志神父(聖ピオ十世会司祭) sac. cath. ind.