マニラのeそよ風

 トップ  >  「マニラのeそよ風」一覧

第313号 2005/11/29  ルフェーブル大司教様の生誕100周年の日

ルフェーブル大司教

「ルフェーブル大司教様は、20世紀の全世界における教会にとって偉大な人物であった。」

(2005年8月29日カッセルガンドルフォにて、ベネディクト16世教皇がフェレー司教に言った言葉)

ルフェーブル大司教「私たちが今でもミサがイエズス・キリストのいけにえであると言えるのは、ルフェーブル大司教のお陰である。」(2005年5月29日御聖体の荘厳祭において、イタリアのラヴェンナにて、教区長司教が全教区民に言った言葉)

アヴェ・マリア!

 愛する兄弟姉妹の皆様、
 お元気ですか。

 フランスのマルセイユで聖ピオ十世会がミサ聖祭を捧げている教会の「小教区時報」とも言うべき『潅水器』というニュースレターに、1990年12月、当時マルセイユの修道院長であったボヴェ神父様の依頼を受けて次のような手紙を送りました。

 今年の11月29日は、ルフェーブル大司教様の生誕100周年でもあり、是非、この『潅水器』というところを「マニラの eそよ風」と、また「マルセイユ」を「日本」と読み替えて、私たちに宛てた手紙としてお読み下されば幸いです。


+エコンにて、1990年12月6日、

『潅水器』の読者の皆さんへ、

ルフェーブル大司教  皆さんの親愛なる修道院長、ザヴィエ・ボヴェ神父様が私に、皆さんに励ましの言葉をお願いしました。

 私は神父様のお求めに喜んで答えます。何故なら私は、教会を続けていくために、そして聖伝の利益を広めるために、天主から選ばれた大きな特権を持つ人々がすべて、生き生きとした信仰と宣教的精神を持つ必要があると確信しているからです。

 現代の嘆かわしい思想の混乱と完全な道徳の乱れ、社会の無秩序の状態にあって、一点一画も欠けたところのない完璧な信仰の光を守り、救いの聖寵の天主からの源を保つことは、特権でなくて何でしょうか。私たちはこの特権を私たちの主と聖母マリア様に感謝して決してしすぎることはありません。

 特権は、二重の聖なる義務を伴います。

(1)私たちの主イエズス・キリストが制定し、教会の聖伝を通して伝えられた聖化の手段をすべて使う義務です。これこそが、私たちを真のキリスト者、真のカトリックへと導くために私たちに聖霊の賜物を伝える、成聖の本当の源です。私たちが現在生きている状況に、私たちは落胆する代わりに、私たちの主イエズス・キリストともっと良く一致するように、もっと良くイエズス・キリストに倣うように、この世から私たちを離脱させる苦しみを受け入れながらイエズス・キリストの苦しみに与るようにするべきです。

 はい、そうです。全世界的な背教のために、私たちはより大いなる完徳へと呼ばれました。私たちの心を天主へと上げるためにこの幸せな機会をつかみましょう。

(2)第2の義務は、宣教的であるという義務です。天主が私たちに与え給う特権を他の人々に伝えたいという望みに駆り立てられ、霊魂たちをイエズス・キリストへと連れゆくために教会が常に薦めた聖伝の手段を使う義務です。

 まず、祈りによって。特に聖母マリア様が大変よく薦め給うたロザリオの祈りによって。また聖伝のミサ聖祭に与ることによって。何故なら私たちの主イエズス・キリストの犠牲こそが、天主が霊魂らを救うために選び給うた手段だからです。

 次にキリスト教的な諸徳の良き模範によって。謙遜、優しさ、愛徳、親切などは霊魂を引きつけます。

 良き出版物によって。これはしばしば会話よりもより効果があります。現代では録音も頻繁に使われており、困っている霊魂たちを照らすことができます。

 黙想会によって。何と多くの霊魂たちが黙想会に参加することによって信仰を再び見いだしキリスト教生活を実践するようになったことでしょうか! 

 以上の二重の義務を果たすことによって、皆さんは毎日の生活の変化のただ中で、霊魂の平安を得ることでしょう。

 マルセイユの修道院とその諸聖堂から私に届くニュースは本当に勇気づけるものです。私は天主に、そして使徒職の発展に協力するすべての人々に感謝します。

 皆さんのところを訪問する喜びが、もしかしたらマルセイユの聖ピオ十世教会のパイプオルガンの祝別のために、早くあることを待ちつつ、私は天主に皆さんを祝福したもうように、そして皆さんに聖なる1991年を与え給うように求めます。

+マルセル・ルフェーブル


 愛する兄弟姉妹の皆様、では私たちは、ルフェーブル大司教の仰るとおり、聖伝のミサと聖伝の秘蹟、聖伝の公教要理と聖伝の信仰という特権をよりよく利用し、ますます私たちの主イエズス・キリストを愛し申し上げ、私たちの主イエズス・キリストの御旨を行う恵みと、その御国が日本にも来たらんことを祈りましょう。

 また聖伝によると、11月29日から12月7日までは、聖母マリアの無原罪の御宿りの祝日までのノベナ(九日間の祈り)があります。このノベナに愛する兄弟姉妹の皆様をご招待いたします。

 アジア管区では今年は管区長のクチュール神父様のご意向で次のようになります。

(1)聖母の連祷

(2)「童貞聖マリアに対する教皇聖ピオ10世の作った祈り」(「マニラの eそよ風」212号を参照下さい。)

(3)呼祷「原罪なくして宿り給いし聖マリア、*御身に寄りすがる我らのために祈り給え!」(三回繰り返す)

 12月8日の無原罪の御宿りの祝日その日には、聖母の汚れ無き御心に聖ピオ十世会アジア管区への奉献を更新します。


 天主様の祝福が豊かにありますように!

 トマス小野田圭志神父(聖ピオ十世会司祭)